第3話

ダークブラウンに染められた髪に、少しだけ着崩した制服。





「友達と逸れたの?」






私はこくこくっと壊れた人形のように、首を曲げるだけで精一杯だった。






「・・・・着いておいで」





言わずもがな彼はその高校の生徒で、親切に私の友人探しに付き合ってくれたのだ。





そんなに歳が離れてるわけでもないのに、ブレザーを身に纏った彼はすごく大人びて見えた。





とくんとくんと胸は高鳴る。




そんな彼に、恋に落ちるのは必然だった。







あれだけ人目を惹くルックスの彼だから、名前を調べることは簡単だった。




彼はその高校でとても有名だった。




私はすでに決めていた志望校を、迷わず彼のいるその高校へと変更したのだった。

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