第2話
ーーー中学3年の初夏。
友人に誘われて、とある高校の文化祭へと出掛けた時のこと。
そこで友人と逸れてしまった私はどうしようかと1人うろついていると、不意に背後から声をかけられた。
「君、もしかして迷子?」
振り返ると、私は見事に固まった。
そこにはそれまで出会ったことのないーーーと言ってもまだ大して長く人生を歩んだわけでもないけれど。
そう思うくらいに、とても綺麗な顔をした男の人が立っていた。
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