ツンデレの幼馴染に彼女はいると嘘をついたらをしたらヤンだ

七転び即死

ヤンデレ化ツンデレか

ここは一般のラブコメの世界だ。

そんな世界でもうすぐ地獄のような目にあうと

知らずに呑気に寝ている男子校生が1人いた。


キーン コーン カーンコーン


「ねぇ授業終わったのにいつまで寝てんのよ」


透き通るような美声がクラスに通る


「ん〜もうちょっと寝かせてくれよ」


美声とは対比に寝起きでガラガラ声で汚い音が出る


「だめよもう昼なんだから私とご飯を食べに行きましょう」


クラスにいたみんなが各々に友達と弁当を食べに集まったり教室から出ていっているのが見える。


「んーー別にいいけどお前いつも昼になると飯に誘ってくるよな俺意外に食べる相手いないのか?」


いつも気になっていたけれど聞きにくかったことを聞いてみる。


「なっそんなわけないでしょう!貴方がぼっち

飯をしている所を見たくないから仕方なく誘ってるの!」


このツンデレのようなセリフを吐いているのは小さい頃から一緒に育って来た幼馴染の矢見玲

だ。容姿は美少女と言えるほどに整っているのだが、おそらくだがこのめんどくさい性格のせいで周りの人と上手く馴染めずに俺を誘っているのだろう。まぁそういう俺も友達という友達もいないのだから人のことは言えない。


「てなんで笑ってるのよ嘘じゃないからね

友達はちゃんといるし!」


「わかったわかったから飯食いにいこうぜ、で今日はどこでたべるよ?」


まぁ場所はいつも決まっているけれど一応聞いておく


「決まってるでしょ?いつもの別棟にいくわよ」


そうだ俺たちは互いにぼっちと言っていいほど

友達がいないのだだから必然的に人気の少ない

場所を好んで選ぶ。

その点俺たちが行く別棟は人気もないし特別遠いわけでもないから最高の所なのだ




別棟のいつもの風通りのいい場所に着いた俺たちは横並びに座って昼飯を食べていた。



「ねぇあんたまた菓子パンをたべるの?健康に悪いから辞めなさいよ」


「そうだけどよ菓子パンはな安くて腹に貯まるからいいんだよ、まぁさすがに毎日は飽きてくるが」


菓子パンは庶民の味方だ、弁当よりも手軽だし

食費も浮くから一石二鳥だ!


「うーん」玲は弁当と俺を見つめながら何か悩んでいる


「どうしたんだよそんなに悩んで挙動おかしいぞ、お前」


「なんでもないわよただ貴方に私のご飯のおこぼれをあげようかなと考えていただけなのだけろどでもいらないわよね、まぁ貴方が欲しいて言うならあげなくもないけど」


玲は顔をほのかに赤くしながらこちらを見てくる。

どうやら自分のおかずをくれるみたいだ断る理由もないのでありがたく貰っておく。


「いいのか?じゃあ欲しいからくれ」


「貴方には遠慮するという感情は、無いのかしらまぁしかたないからあげるわよ、泣いて感謝しなさいよね」

 

お肉をはさんだ箸をこっちに向けてくる「ほらさっさと口を開けなさいよ恥ずかしいから」もっと玲の頬が真っ赤に染まっていく。


「あーん」もぐもぐ「うんすっごい美味いよこれ自分で作ったんだっけ?すごいな」


「あ、貴方に褒められたってなにも嬉しくないわよ!!」


そう言って照れくさそうに顔を伏せる。


「いやいや冗談抜きでマジで美味いってほら

玲もくってみろよ!」


「なんで私が自分で作った料理を勧められてるのよ。」


「まぁ貴方はもう私の料理に骨抜きになってしまったということね!そんなに喜んでくれるならこれからも分けてあげるわ!感謝しなさいよ

どうせ、彼女もいない寂しい独り身の貴方にこんな事をしてくれる人なんていないわよ!」


この時俺は人生でもっとも愚かな選択をとってしまう、それがどんな結果を招くとも知らずに。


ーーーーー

俺の思考内

うーーんここで素直に彼女なしを認めるのは

なんか敗北感がすごいからどうしたものかなー

(脳死)そうだ!!彼女が実はいたふりすれば良いんだ!!?そうだよそうさ、俺はなんて天才なんだ、演技派の力見せてやるぜ!(脳大爆死)


よしそうと決まったら即行動だ


「あれ〜言ってなかったっけ?俺実は彼女出来たんだよね〜」


フッよし我ながら完璧に決まったぜこれなら玲も騙せるだろうな


「え?え?ちょっと待ってよどういうこと?

貴方に彼女がいるってどういう...」


「そのままの意味だよ実は彼女いるんだよね。」


「そう、なの...ね、いつから付き合っていたの?」


玲の顔が先ほどまでとは打って変わって、暗く沈んでいく。そのことに俺は気づいていなかった。


まずいなそこまで設定を考えてなかった!

妥当なのは最近付き合ったと伝えることだろうな。


「最近だよ、先月らへんから付き合い始めたんだよね、もうラブラブ過ぎて困っちゃうよ。」


信憑性をもたせるためにいらない一言までも

つけていく、これならば疑うことなどは出来ないだろう。だけどこの後にどうやってこれが嘘だと明かしたら良いのかが分からなくなってきて少し不安になる。


嘘だと明かしたあとは、キモがられるのが目に浮かぶ[うわ...気持ち悪い信じられないのだけれど貴方はどうしてこんなに気持ちの悪い嘘がスラスラと出てくるの?]こんな感じだろうか、まぁタイミングを見計らって明かそう覚悟は出来てる


「うぅ..嘘よ嘘嘘嘘いつの間に害虫がついたの

かなたは私だけのものなのに。」


横を確認すると涙を流してぶつぶつと独り言を呟いている玲がいた。


「おっ、おい大丈夫か?!どうしたんだ!具合でも悪いのか?」

「えぇちょっと気持ち悪くなって来て...保健室に行って来てもいいかしら?」


さっきから顔色が悪いとは思っていたけど相当しんどそうだ。


「保健室に行くならさ俺もついていくよ1人じゃ

危ないと思うし何より心配だからさ。」

「嫌!いや、いいわよ着いてこなくても彼女さんに悪いし、それに...いま貴方を見てしまったらもっと酷く..。」


後半はよく聞き取れなかったが、今の玲には人を近づけさせたくないような雰囲気が漂っている感じがして対応に困っていると。


「ごめんなさい、もう無理!!」


いきなり玲はここから逃げるように出ていってしまった、いきなりの事で固まってしまっていた俺は逃げ出した玲の影響で辺りに散乱している弁当の具と取り残されていた。


俺は急いで地面の掃除をしてからおそらく保健室に居るであろう玲に会うために向かっていた。



「失礼します〇〇年〇組のかなたです!先生!矢見さんはいますか?」


1階の保健室に来ていた俺はドアを一度ノックしてから用件を伝えて部屋に入ると仕事をしているであろう桃瀬先生に声をかけた。桃瀬先生は肩より伸びた綺麗な髪をしている美人な人だ。


「あぁすまないね、すぐに片付けるからそこに座って待っていてくれるかな?」


指を指された方を見るとそこにはソファの様な

椅子にも見える物があった。この様な趣味が全開なモノが置かれているのはこの学校だけなのではないだろうかと思えるほどな形だ。


「いや〜失礼したね、ここのところ忙しくてね

立て込んでるんだよ、それで?矢見さんがここに居るのかだっけ?悪いけどここにはいないよ。」


「そうですか、それじゃ失礼しました。」


どうやら此処には玲はいないみたいだ、さっきの玲との会話の流れからして保健室に居ると踏んでいたのだが居ないのであれば、用は無いので教室に戻ろう。そう思ったのだが、


「ちょっと待つんだ!」


礼をしてから戻ろうとしたのだが、その足は百瀬先生によって止められた。


「矢見さんならたぶんもう家に帰っていると思うよ、今は居ないだけでさっきまでは一緒にいてね、凄く顔が真っ青だったから帰ってもらったんだよ。学校が終わったら良かったらなんだけど矢見さんの様子を見てきてくれないかな?」


先生からそう頼まれてしまった、まぁ家が近いし問題ないので、二つ返事で了承した。ひとまずは後数時間で終わる学校の生活へと戻る事にした。




学校が終わり、帰路につく一先ずは自分の家に帰り荷物を置いてから、玲の家に向かう外は暗く少し寂しさがあり思わず歩幅が大きくなる。

少し経って俺は目的の玲の家の前まで来ていた

今目の前に立っている家は歴史を感じる豪邸で

玲は一人でここに住んでいるらしい。両親が小学生の頃に他界して、それからはたまに来る叔母や俺などだけが出入りしているらしい。そんな環境で一人体調悪く過ごしているのはとても辛いものなのではないかなとか、考えながらチャイムを鳴らす。


「ーーーなんで..ううん入って外は危ないわよ」


少し悩んだ後に中に入る事を了承してくれた。

その声には機械越しながらでもわかる程に衰弱か弱っているように感じた


家の中に入るといつも見慣れた家具などが並んでいる部屋に通されたけれど、そこはすこし異質だった何が異質なのかと言うとその部屋は夜だというのに電気が付いていないのだ、たまたまだと言われるとそうかも知れないのだが実は家全体に明かりがついていないのだ。それが今の玲の無理をして笑っている様な顔をしているのと合わさってなんと言うか、怖いのだ。 


「なぁ心配で来たんだけどさ、なんか暗くない?この家」


「そっかぁ心配で来てくれたんだありがと」


「えっ?」

想像していた反応とは違うものがきて思わず驚いてしまった、いつもの玲なら「別にわざわざ来なくたって良いのに私のことが好きなの?少し気持ち悪いわよ!」とか言ってツンデ玲をしてくる予感があったのだが予想は外れた。


「えっ?てなによ失礼ねそれにライトはつけたくないからつけたくないだけよ」


そう言いながらいつの間にか入れたお茶入りの

コップを差し出してくる。


「あ、ごめんな病人にお茶なんか出させて、しんどいなら後ろのベッドに寝ときなよ」


「うんありがとう...でも大丈夫横に座ってもいい?」


「あぁ。いいよ」


「それじゃお言葉に甘えて、」


玲が肩がくっつくぐらいの距離に座ってくる。


「なぁ近くないか?」


「そうかしら、でも彼女さんとはこれよりも凄い事をしてるんじゃないの?これくらい平気なんでしょ、?」


この玲の発言に肩がビクッとはねる。もしかして嘘がバレてからかわれているのか?


「へ?、まっまぁそうだなこれくらいのスキンシップくらいなら楽勝かな〜!」


また一つ嘘を重ねる、罪悪感が無いわけではないけど玲なら許してくれるはず、間違いなくキレるだろうが必死に謝ろう。


「そっか。じゃあやっぱり私のやった事は間違いじゃないわね」


玲の目から光が無くなった気がした。


「それはどう言うこ────と────」


突然俺から意識が消えていく、瞼が落ちる前に見た光景は玲が右手に注射器を持っている光景だった、恐らくそれで刺されたのだろう。なんでそんな事をしたのかを聞きたいけど、それは次に起きた時に聞くしかないらしい。





玲から打たれた薬の影響で眠らされている男、かなたが玲家の一室で眠らされていた。


「ふふふ、眠ってる顔もカッコいいなあ♡」


普段とはちがう猫撫で声を出しながら眠るかなたの前髪を撫でる。


「いざと言う時のために強力な睡眠薬を買っておいてよかったぁ〜、桃瀬先生には感謝しないとね!かなたを家に呼んでくれたし。まぁ、かなたなら自分でも来てくれただろうけど」


そう言いながらかなたの体をまさぐりスマホを取り出す。ロック画面を慣れた手つきで解除し緑色のトークアプリを開き、履歴を遡る。


「さてと、クソ女の連絡先はどれかなー?私からかなたを奪おうとするなんて生意気よまったく」


人差し指で器用に画面をスワイプしていく


「ん?おかしいな」


もう一度探す。けれど、かなたのスマホに彼女らしき連絡先はなく、寂しい履歴だけが残っていた。


「まさか、交換してないの?でもそんなことあるのかしら」


「でも、まぁ後で本人に聞けばいいだけだしね」


そうと決まれば即行動だ。


一度部屋から退出して、庭にある倉庫を開けその中から人一人は運べるであろう荷車をだす。


「かなたを運ぶにはこれくらいで十分でしょうね」


「待っててね、今行くから」


部屋に戻りかなたを荷台につめる。そのまま押して移動し、かなたも知らない秘密の場所に行く。


あとは話し合いをするだけだ。





「・・・ハッ!はぁはぁはぁ」


目が覚めた俺は、いつの間にかベッドに寝かされていた。起きあがろうとしてみたが、どうやら四肢が拘束器具らしきもので拘束されているらしい。


なんでこんなMプレイみたいになっているのかは分からないがこんな事をしたのは、玲に違いない。


叫んで助けを求めるべきだろうか?でもそんな事をすると玲は間違いなく警察のお世話になることだろう、流石にそれは俺的にも嫌なのでとても悩ましい。


「どうするべきなんだよ、この状況....誰か助けてくれ!」


そうこうしていると、閉じられたドアの外側から階段を降りる音が聞こえてきた。


ガチャ


ドアが開く。開いた先には玲が立っていた。


「あれっ起きたんだ、まぁ都合がいいや」


「おい!なんでこんなことすんだよ!俺ら友達だろ!」


「ふふ友達ね...そんな関係に甘えていた私が間違いだったやっぱり」


「はぁ?何言ってんだよ」


玲が近づいてくる。


「ねぇ一つ聞きたいんだけど、彼女とはよく連絡してるのかしら?」


急に何の話をしてるんだ?彼女?彼女てもしかして、ウソのやつか?これはどう答えたらいいんだ。


「ねぇ聞いてるの?」


「あぁ聞いてるよ、解放してくれたら話すかも

な」


「そう・・・・ここまできても見栄を張り通すのね、もう分かってるのに昔からそういう所は変わらない」


ん?まて、いま分かってるって言った?バレてんじゃん見栄も見え見えじゃん。


「バレてたんだ・・・・もしかして拘束されてるのって、それに関係あることか?」


「今更わかったんだね、そう私ね貴方が嘘でも他の女と付き合ったって聞いて凄く傷ついたわ

だから自分の元にずっと居てくれたらこんな思いはもうしないかなって・・・・思ったんだけど、どうしたの?」


気づいたら俺は泣いていた、この涙が恐怖か罪悪感なのかはわからないが、俺の目からは涙が止まらない。


「あら?嬉しすぎて泣いちゃったのかしら??

よしよし、これからはずっと一緒にいようね〜」


「ごめん、ごめんな」


ここに一生の絆を結んだ恋人たちが生まれたのだった。



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