第4話

「すぐ帰る?それとも珈琲でも飲んでからにする?」






・・・・・・喉渇いたな。



私が飲みたいのは珈琲じゃなくて、オレンジジュースだけど。それも果汁100%の。



さっき脱いだ下着をもう一度身に付ける気にはなれなくて、とりあえずブランケットを体に巻き付けた。




「"帰らないで"って縋る選択はないの?」




「はっ?」




「ベッドの上以外で甘えてくるマキが見てみたいのにな」





・・・・・・何言ってんの、コノヒトは。




「そんなこと言われて困るのは自分でしょ?

言ったら帰らないの?」




「いや、帰るけど」




即答だし。




「だから私も言わないんじゃん」

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