第10話 バカップルが一日離れて過ごしてみた
「バカップルじゃない証明がしたい! だからお互い『バカップルじゃありません』というプラカードを掲げて抗議しようぜ!」
「逆効果だと思うよアオたん」
プラカード大作戦を百花にやんわり拒否られた。そのあと彼女は代替案があると言い出した。
なんだろうこの嫌な感じは。まるでこれから嫌な予感が起こりそうな予感だ。
「一日だけ離れて過ごすというのはどう?」
一日だけ離れて過ごすというのはどう? 一日だけ離れて過ごすというのはどう? 一日だけ離れて過ごすというのはどう?
俺は一瞬、その言葉の意味が分からなかった。
正気を取り戻した俺は改めてモモが言った言葉を反芻する。そして理解した。
「はぁぁぁぁぁっっっっっ!?」
◇一時限目
モモ成分が足りない……
あのあと『今日あたしに抱きついたら絶交だからね』と冗談とも本気とも捉えられる事を言われてしまった。
嗚呼、ああ。
「宮崎! ここ読んでみろ!」
く、苦しい……動悸が抑えられない。
「宮崎! 宮崎! おい、聞こえてるのか!」
俺は一体どうすればいいんだぁぁぁ!
(魔人が人間の感情を餌にして吸い取る技。『感情ドレイン』を今更使う事になるなんて……使い続けないときっとアオたんは大暴走して沢山の人達を傷つけちゃう。とりあえず今日一日はアオたんに見つからないように、適度にあたしに対する感情を吸い取りながら立ち回らないと)
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