第3話
困惑しているとお茶汲みの女性が返ってきた。
「わぁっ、どうしたの?もう...平気なの?」
お茶汲みの女性は恥ずかしがりながら僕に容態の安否を確認した。
僕は女性の居る方向へと体の向きを変えると共に返事をした。
すると少し違和感を感じた。
なんだろう、少し涼しい...
「!、??、?、!」
気づいた。
全裸なのだ。
道理で体の向きを変えた時にち○ち○がブラブラしたりスースーするし、
何よりこんな格好で窓際つっ立ってなにか考えてる全裸の人がいたらちょっとイタイ子だと思われてしまう。
布団で身を包む。
お茶汲みの女性が何かを察したのか落ち着かせようとする。
「大丈夫、大丈夫よ!私こう見えても見慣れてるから何も問題ないよ!」
今の発言で問題が倍増した気がする。
いや、
と言うよりか腑に落ちた。
ここは異世界なんだ、10代で結婚なんて普通だろうからいっぱいち○ち○見ているんだろう。
本来なら僕が弁明するべきなのだが恥ずかしさとコミュ障だからか相手に気を遣わせてしまった。
「はい、どうぞ〜」
僕が後悔の念に囚われていると女性は僕の傍にお茶を置いてくれた。
「あ、あの、ここはどこなんですか?」
噛まないように意を決して質問に入る。
「そっか〜覚えてないもんね。」
納得したように女性が頷き、口を開ける。
「ここはユート村!」
ユート村?なんか馴染みある名前だな。
やっぱり他にも転移してきた人がいるのかな。
「ここはね、昔勇者様が大きな魔物を討伐してくれて、」
おぉ、この世界には勇者がいるのか。
「その功績と勇者様の名前に準えてこの村はユート村になったの!」
勇者の肩書きと名前からして恐らく日本人だろう。
日本人は勇者が好きだからな。
女性が話を続ける。
「それでね、その勇者は凄いカッコ良いらしいのよ!凛とした立ち居振る舞いに大男すら指一本でお手玉できるくらい怪力の持ち主で噂によると世界を滅ぼすという魔王にすら善戦しちゃうらしいの!
あぁ、私もあんな人と結婚できたらなぁ...///」
何故だろうか、そんなに凄い功績を持っていて引き合いにすらならないはずなのに、どうしても自分と比較して落ち込んでしまう。
異世界日記 クルミム @kaimarukumi
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