月明り

加工されているかのような

強すぎる光に眩しく思う


空を見上げてはいけない

きっとそのまま目を刺される

光を封じて座り込む


私にとっての月明り

誰でも照らせる憧れの人

太陽とはまた違う

傲慢に一人で輝いていない


空いっぱいに月が光っていた

光っていたはずなんだ


裏で一生懸命輝いていて

私とは違った

全然違う

私のことも照らしてくれた


それが逆に苦しかった

私は月になれやしない


ただの周りに群がる星なだけ


月と太陽がいればいい

私は必要ない


なのに

その光をこちらに当てないで


辛い

でも


私が

月になり替われば


よかったんだ

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