物わかりが良い?

アタシが?

そんなわけないじゃない、ホントのアタシのココロは……ドロドロでもがいているのに。

リオが出て行った後、アタシは何もする気が起きなくてソファーに横たわる。

昨日の出来事が現実なら、彼の態度だってあんな風に淡々としていないだろうし、あんな言葉だって言わないはず……。

「つまらない……オンナって言いたかったのかな、」

そんな言葉が自然と口から出てしまう。

ふと思う。

アタシはリオが帰宅した後のコトを知らない。正しくは寝ていて知る事が出来ない。

彼が何をしているのか……。

一度だけ、現実にアタシのベッドの端に座るリオがいて……そのまま抱き合った。

あれから彼はアタシの部屋に入った事はあったのだろうか?

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