第87話
いえ、完全に寝てました。
目が覚めるといつもの朝だった。
リビングに入るとリオはシャツを着てマグカップにコーヒーを注いでいた。
「リオ……、休日なのに仕事なの?」
アタシが声を掛けると彼はアタシの方を向く。
「そう、ついさっき呼び出されてね。仕方ない、日本にいる間はこれが俺の仕事だし。」
そう言って彼は薄く笑った。
アタシは彼の態度を見て、やっぱり昨日の見た夢は夢でしかなかったんだと納得するしかなかった。
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