第50話
「……沙良、どうした。」
アタシの顔を見るなり父は今までに見せたことのない心配そうな表情をした。
それもそうだと思う。
日曜日の早朝にノーメイクで娘が玄関に立っていたんだから。
「諏訪君と何かあったのか?」
アタシは首を横にふる。
「じゃあどうして……、」
父はアタシから唯一持っていたバッグを受け取ると頭を撫でた。
それでアタシは抑えていた気持ちが表に出てしまった。
涙が止まらなくなった。
「お父さんっ……、もうこの話……お断りして、」
リオを好きだから……、
彼をアタシと父から解放してあげたい。
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