第49話

それから先は、抱き合うのにお互い躊躇することなく……。


アタシは流されたとかリオのせいとかには出来なかった。



ずっと彼に触れて欲しいと思っていた。


でもその感情を隠さなければならなかった。



リオの本当の気持ちが分からないぶん不安が増していったから。



だけど彼はアタシを優しく扱う。何度も名前を呼んでくれて、


うれしいよりも……、


せつなくなった。



こんな風に彼は今まで愛したヒトを抱いていたんだと思うと、錯覚しそうになる。



愛されてるんだって―――……

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