第43話

「娘さん、おいくつなんですか?」



「え?あ……今年27になりますが、なぜ娘と知っているんですか?」



「この前、エレベーターで宇都宮課長と話しているのを聞いたので。」


そう言うと浜崎部長は納得したように頷いた。



「僕も同じです。高校までこの近くの櫻木区に住んでたんですよ。」



「え?櫻木区?うちは隣の櫻木第二区にあるんですよ。失礼ですけど高校はどちらに?」



手ごたえをつかむ。


彼が俺に興味を示した瞬間だった。

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