第27話

―――――……


「浜崎部長、わざわざお越しくださり有難うございます。」



「いや、近くまで来たからね。」



……このふたり。


リオのこの変貌は何?


お父さんだって、実家は二駅向こうにあるじゃないの!



「沙良、だらしない所を諏訪君に見せてるんじゃないだろうなぁ?」



「……知らないわよ。」


アタシは愛想なく返事をする。


それは、


リオとさっきまでの行為が中途半端に終わったからじゃない。



父が来た事で思い出したから。



このお見合いは、


父が言い出した事で、彼が望んだものではなかった。

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