第15話
「そういえば、条件に身体を鍛えてることって言いましたよね?」
「は、はい…」
「それも今日、証明できそうですね」
「えっ…」
そう言うと湊さんは服を脱ぎ捨てる。
上半身裸になった湊さんの身体は確かに鍛えられていた。
筋の通った腹筋、分厚い胸板。
細いと思っていたのに意外と筋肉あったんだ。
「もしかして見惚れてました?」
「なっ…!そんなんじゃありません!」
私は抵抗するように手を振り上げるが、すぐに腕を掴まれる。
振り解こうとしてもびくともしない。
「いいですよ。綾那になら触られても」
「あっ…」
そう言って湊さんは私の手を自分の胸に当てる。
小鳥のように動く心臓までが聞こえてくる。
やだ…
全身が熱くなってきた…
私このまま本当に湊さんと…!?
…待って、もしそうなったら処女だってこと言わなきゃ。
「下も見せてください」
「え!?あ、ダメ!待って…!」
下着に手をかける湊さんの手を慌てて止める。
「わ、私…その…」
言わなきゃ…
でも、もし言ってドン引きされたら今回の話はナシ?
…そりゃそうよ。
27歳で処女なんて有り得ないもん。
「…実は…処女なの…」
あぁ…言ってしまった。
恥ずかしさのあまり、手で顔を覆う。
湊さんの顔、見れない…
「きゃあ!」
突然、湊さんは私をお姫様抱っこすると何処かへ移動する。
「ちょ、ちょっと!何処へ行くんですか!?」
部屋の奥に進むとベッドが見えた。
ここってまさか…寝室!?
湊さんは優しく私をベッドに寝かせる。
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