第4話



烏とは、この街を支配する、もう一人の人物の名前。




数年前、突如現れた何でも屋。

全てにおいて完璧で、どんな仕事であっても華麗にこなし、絶対に失敗はしないという。


何度もその力を手に入れようと、さまざまな奴等が烏を追った。

だかその度、いつの間にかそいつらの名前さえも、この世から消えた。






その情報は謎に包まれ

わかっている事は、全身を黒で包み、深くフードを被った闇を纏う人間。


男か女かもわからず、いつどこに、どのタイミングで現れるかもわからない。

一度烏の息がかかれば、二度と表の世界を歩く事はできないと言う。






いつからか、その姿、その不気味さから、烏と呼ばれるようになり、この街のもう一人の支配者となった。


烏に手を出す事、それは自身の破滅を意味し、誰もが烏を恐れるようになった。






この街に住んでいる者であれば、誰もが知っている、烏に手を出す事はタブーだ。




それなのになぜ?

四季が烏に探りを入れるように言った?

右京の頭の中は、まだ追いつけない情報に戸惑っていた。

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