第3話



「でも急にどうしました?

普段ならこんな下っ端の揉め事は、臣に任せているでしょう?」




そう言葉を溢しながら四季を見る右京。


右京の言う臣とは、月島 臣 (つきしま おみ)

組全体の情報管理を任され、パソコンの技術ならば、誰にも引けを取らないという。




「何かが引っかかると言っていた

あの臣が管理している情報だ、そう容易く奴がその情報を掴むとは考えにくい

それにここまで上手く事が運ぶと逆に変だ」






「確かにそれはそうですが....

あいつらの後ろに誰かがいるって事ですか?」






「違う、誰かじゃない.....烏だ」






「っっ!ちょっと待ってください!烏ってどういうことですか?!

だってこんなの烏には関係ないでしょう?

こんな事したってなんのメリットもありませんよ!」






「メリットなんてない」






「じゃあ何かのまちがっ「これは警告だ」」





  

「...警告ってどういう意味ですか?」






「お前には黙っていたが、臣に烏に探りを入れるように言っていた。


まー、見事に返り討ちにあい、パソコンが1台ダメになったと、両手を上げていた笑っていたがな」




「っっ!どうしてそんな事をしたんですか?

四季だって知っているでしょう?

烏と言えばあなた同様、この街に住んでいれば名前なんて知らない者はいない。

ましてや烏に手を出して、無事だったやつなんていないって事を、ご存じですよね?」

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