第6話

腑に落ちない。






深山家ってのは、そんなにも義理立てしなければならないような相手なんだろうか……。







百歩譲って、深山のおじさんのお父さんという人の、生前の希望を叶えたかったにしても……。






突然の下宿話は、あまりにも不自然。






なんとなく、説得された内容の全てが、こじつけのように感じられてしまう。






だから、凄く不安なのに……。






せめて、深山家に入る当日ぐらい、一緒に付き添ってくれても良さそうなものなのに……。






お母さんは、フラワーアレンジメント教室のレッスンがあるから付き添えない、の一点張り。





結局私は、指定された場所で一人、限りなく他人に近い親戚の小父の迎えを、こうして待っているしかない……。

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