第2話
それは、高等部の卒業式の夜の事だった。
夕食のテーブルを家族3人で囲んでいた中、突然、お父さんが切り出したのだ。
『今日決まった話なんだけど、深山(みやま)のおじさんの家に下宿して、そこから学校に通わせてもらう事になったから』
………と。
さも、通学が楽になって良かったな、といわんばかりの口調のお父さんに、私は自分でも怖いぐらい冷めた声で『は?』と聞き返していた。
頭の中では【下宿】とか【深山のおじさん】という言葉がグルグルと回るばかりで、それを言われた意味が全然理解できず。
言葉を失っていたところへ、お父さんは笑顔でその宣告の理由を続けた。
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