第2話 暖かな光
第10話
白い梱包シートに包まれた電気ストーブは、特大サイズの厚手のレジ袋に入れられて、私の手に引き渡された。
レジ袋に入れられたそれを手渡された時点で、ちょっと安物買いの銭失い気分に陥ったけれど、五百円玉一枚と引き替えにした割には、なかなかの手応えだった。
その時得られた『家電を購入した後の高揚感』は、500円以上のモノだったような気がする。
いや、その高揚感はお得な買い物の所為だけではなく、ひっきりなしに流れる陽気なクリスマスソングの所為かもしれないけれど。
とにかく、ストーブを手に提げて幼稚園を後にした時には、それまで抱えていた心の寒さのようなモノは、どこかに吹き飛んでしまっていた。
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