第15話

「ちょっと明るいけど、我慢して……」




切なげな声で言いながら、彼は、私の頬に熱い掌をあてがった。




クリーム色のカーテンから透ける外光が、照明を点けていない部屋を微かに灯して。




薄暗いとはいえ、互いの顔も、身体も、はっきりと認識できてしまう。





我慢して……って……。





初めてで、そんなの……あんまりじゃない?





「ちょっ、ちょっと待ってっ」





朋紀の身体を押しのけようとした私の腕は、そのまま彼の手によって、痛いぐらいの強さでベッドの上に押さえ込まれてしまった。





「あっ、あの……こっ、心の準備とか、色々……っ」





掠れた声で必死に訴えたけれど……朋紀は呆れたようなため息を1つ漏らしただけ。

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