第3話

高校生である事には変わりはないけど、17歳と18歳の隔たりは大きい。




車の免許も取れるし、結婚も出来る。




‥‥‥だから。




瑠羽だって、もう、俺をガキ扱い出来なくなるはず。




今までは、マトモに彼氏扱いされた事なんてなかったけれど、18歳の誕生日ならきっと‥‥‥。



‥‥‥なんて、心を躍らせながら瑠羽の誘いを待っていたんだけど。



何故か瑠羽は、俺の18歳の誕生日を、部屋で祝おうとは言ってくれなかった。




一昨年と去年の誕生日は、瑠羽の部屋でケーキを食べて、2人きりで過ごしたのに。




丁度、今年の誕生日は土曜日で、朝からずっと瑠羽の部屋で過ごせるって思っていたのに。




ついでに、母さんに頼んで、外泊許可まで取ってもらってあるのに。





数日前に、待ち合わせの時間と場所を指定してきただけで、どこに行こう、とも、何をしようとも、言ってこない。





まるで、警戒されているみたいだ。






それはそれで、喜ぶべき進歩なのかもしれないけれど。




こっちとしては、更にもう100歩ぐらい、2人の関係を進展させたいところだったりする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る