第3話 この世界について

親の優しさを感じて泣いた時から十年の時が経ち、俺は今は王宮のベランダで優雅に紅茶を飲んでいた。


 俺は人生は1度きりと言う言葉を聞いて、夢のためにその人生を使って自分が休まる時間が全然なかった。だが、これは2度目の人生、秘書になりたいと言う夢は前世叶えた?ので今世では自分のしたいことをすることにした。俺は元々敬語が苦手だったから今世では秘書はやめておこうかな。でも秘書の家系だからなるとは思うけど。


 この世界は前の世界とは比べ物にならないほど綺麗だ。空気は澄んでいるし、聞こえてくるのは人の声と自然の音。この世界に生まれてよかったなと思う。


 そしてこの十年間で俺はこの世界についてある程度分かった。


 俺が生まれた国「スカシユリ」は世界にある国で最も小さいことが分かった。さらに「スカシユリ」は大陸の北端にある。そして俺は「スカシユリ」と言う国の「王族の秘書の家系」と言う凄い家系に生まれた。


 俺の今世の名前は「ディア・シュラスト」名前・姓だ。


 そして調べていくとこの世界では目の色が重要となってくことが分かった。


 この世界で最も多いのは黒目。黒目の人口は九割以上と言われている。


 そしてここからが重要。


 この世界は黒目以外に、赤目、青目、水目、光目、金目、虹目がある。このように黒目じゃない人を皆、「超人」と呼ぶ


 赤目は身体能力が常人よりも高い。


 青目は知能が常人よりも高い。


 水目は魔力が常人よりも高い。


 光目は回復魔法が使える。


 金目は指揮能力が常人よりも高い。


 そして虹目は・・・赤目、青目、水目、光目、金目の全てが入っており皆はそれを「神様」と言う。しかし虹目は千年に一人と言う確率で生まれる。


 虹目の子が生まれると、空は一時的に虹色になるらしい。そして各国が虹目の子を欲して戦争になる。


 過去に2度、虹目の子を巡って戦争が起こった。だが最終的に2度の戦争は虹目の親が虹目の子を殺し、終わった。


 なんの偶然か前回に虹目が生まれてから今は千年近く経ったらしい。なので今はいつ虹目が現れるか分からない状況だ。


 虹目の話は終わりにして次は俺の目でもあるオッドアイについての話をしよう。


 オッドアイを持つ者は「超人」の中の一割にも満たない。


 オッドアイは両親が「超人」じゃないと生まれないらしい。それに両親が「超人」でもオッドアイが生まれてくる確率は低い。


 そして目の色は両親の目の色によって決まる。俺の父さんは青目、母さんは水目なので俺は右目は青目で左目は水目を持っている。


 二色だからと言って能力が落ちるわけではない。だから俺は青目を持つ者並みの知力と、水目を持つ者並みの魔力を持っている。

  

 俺はこの世界では珍しい者らしいが実感が湧かない。まぁ、そう思わせるほど周りの皆が親しく接してくれてるおかげだろう。


 俺はそう考え、紅茶を口に運んだ。うん、うまい。


 

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