第2話 2度目の人生

 俺は社長を守って死んだ。そう思っていたら辺りが明るくなった。俺が目を開けると目の前には、イケメンフェイスの男性と、美女フェイスの女性が居た。その周りにも4、5人の人が居た。


 そこで俺は気づいた。中学生の頃に周りで流行っていた「転生」と言う言葉を。それは、死んだら別の世界に生まれ変わると言うものだった。


 しかも俺の目の前に居る2人は俺が見てきた22年間の人生の中で、最もイケメン、最も美女、と言っても過言ではないほどだった。


 そこで俺はもう1つ思い出した。異世界の人は髪の色や目の色などが現実からかけ離れていることを。


 目の前の男性と女性はどちらも白髪で、男性の目は綺麗な青色で、女性の目は美しい水色で正に異世界と言うことを象徴しているかのようだ。


 「おぉ!目はオッドアイか!」


 「えぇ、私たちの子ですもの」


 俺が目を開けると男性と女性が話し出した。そこで俺はこの人たちの子供で、目がオッドアイと言うことを知った。


 そこで俺は久しぶりに親の優しさを感じた。前世では母は俺が中学生の頃に亡くなり、父は俺が高校を卒業して2週間後、秘書として海外へ仕事に行った時に亡くなった。これは一緒に海外へ行っていた次期社長と呼ばれる人から聞いた。


 だからこそ4年ぶりに感じた親の優しさに俺は泣いてしまった。


 

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