第11話
「自分の守り姫の誕生日ぐらい、知っていて当然。瑠羽の事はだいたい調べてあるし、瑠羽の写真が印刷されている年賀状も毎年きちんと保管してある」
「なに、それ‥‥ストーカーみたい‥‥気持ち悪っ」
「人聞き悪いな。それだけ瑠羽を大切に思っているって事だろ?‥‥それより、ほら、これなんか好きじゃない?」
ショックのあまり本気で吐きそうになっている私の目の前に、彼は雑誌を差し出した。
開いているページには春物のアクセサリーが紹介されていて‥‥‥朋紀の指が指し示しているネックレスは、確かに好みではあるけれど‥‥‥。
いや、雑誌に見入っている場合ではなく!
今は、もうこれ以上、香坂朋紀と会話をしても無駄なのだ。
話が通じない‥‥‥というより、話をはぐらかされているのは確かだもの。
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