第7話
「お前、丸山さんと仲良いの?」
これは、さっきの話?
私の教育係だったって1番近くで見てたはずだから、多分知ってるよね。
「今も色々教えてもらってるだけ。」
「色々?」
「ちょっと。にやけないでよ、変態。」
「俺なんも言ってない。」
「口角上げないでよ。ほんっとに、人をからかう性格は初めて会った時から変わってないよね。」
1年目の時だって、私の小さな失敗をこいつは飲みで励ました後 精神が弱っていた私を面白おかしくいじめやがった。
「ありがとう、七瀬くんって思ったより…」
「っ…」
俯いていた顔を起こすと、なんと目の前の男は笑いを堪えていた。
…そんなこと有り得る?
確かこの日からだったと思う。
彼を"くん"じゃなくて、七瀬って呼び捨てで呼ぶようになったのは。
「そんな俺がいて助かったことだってあったろ。
昨年の春の…」
「やめてよ、その話は。思い出したくないし。」
そう、1年以上前に。
私は教育係をしていた新人とトラブルがあった。
それを助けてくれたのが七瀬だったんだけど、そのトラブルの原因に七瀬も入ってるんだけどね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます