勝海舟の残したもの
第7話
大田区洗足池、ここに一人の江戸っ子の墓があります。
その名は勝海舟。幕末にアメリカへ渡った一人です。
勝海舟は実に多くの言葉を残しています。
「自分の価値は自分で決めることさ。つらくて貧乏でも自分で自分を殺すことだけはしちゃいけねぇよ」
「やるだけのことはやって、後のことは心の中でそっと心配しておれば良いではないか。
どうせなるようにしかならないよ」(日本の行く末等を心配している人たちに)
「文明、文明、というが、お前ら自分の子供に西欧の学問をやらせて、それでそいつらが、
親の言うことを聞くかぇ?ほら、聞かないだろう。親父はがんこで困るなどと言ってるよ」
また勝海舟は明治政府に対してもこんな苦言を残しています。
「行政改革ということはよく気をつけないと弱い者いじめになる
全体改革ということは公平でなくてはならない、大きいことからはじめて小さいことは後にするとよい。
言い換えれば改革者が一番先に自分を改革するのさ」
「帰り道に裏道へ立ち寄って不景気の実情を聞いた
この先4,5日の生活が続こうか心配している者があちこちにあったよ。
御前とか閣下とかそんなおべっかばかり聞かずに、大臣なども少しは江戸っ子の飾り気のない巻き舌でも
聞いてみるほうが薬だよ」
そして明治31年、この年内閣がわずかな期間で次々と交代しました。
これに勝海舟は「今の政府は旧幕府と同じ轍を踏みつつある。みな自分の情実ばかりで
身を挺して政治に当たる者がいない。このままでは政府がますます国民から信用されなくなる
それでどうやって国家の用をなそうというのだ」いまにも通じる言葉です。
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