若者の生活観(1)
第3話
今の若者の生活なんてこうですよ。
「すぐ捨てよう、夢と希望と卒業証書」
「俺達に明日はない。キャッシュカードに残高は無い。」
銀行にすら残高が無い若者に夢を説き明日を語ったところで無駄です。
今の時代は平穏無事に暮らすことだけでも大変な努力を必要とします。
企業幹部がバカなことに「リストラ」の本来の意味(事業の再構築)を履き違えて
単純に労働者を首切りすることを株価の上昇につなげる、これを「リストラ」というから
こいつら英語を理解しているのかと思います。
そして労働者も自分がいつクビになるか、経営者もいつ会社がつぶれるかをおびえているようでは
夢も希望も将来の展望も持てるはずがありません。
クビにならないよう平穏無事な生活だけを守るのに精一杯、これでは経営トップになりたいなどという
エネルギーや夢がどこから生まれてくるのでしょう?
親が安定を望むのも当然です。私だって同じ考えです。世の盛衰で生活が一変する様を
見てきていれば、自分は食っていけるだけで十分と思うようになります。
よく私は言われるのですが、私の才能を見出す人は多いのですが
私自身は「食っていけるだけで十分です」という考えで、それを口に出していうものですから
相手はあきれてしまいます。でも今の世の中食っていけるだけで平凡に過ごすということが
実は最も大変なことなのです。それができない若者も大勢いるのですから。
二畳一間でも住むところがあればいいほどで、行き先のないまま会社の寮を追い出され
バック一つ持ってあてもなくハローワークで寮付きの仕事を探す若者があふれています。
ところが実際は仕事はともかくそうした若者を雇う企業はほとんどありません。
大手の寮付きの会社は原則として他府県在住の人を雇うからです。
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