14.あかりの過去

第14話

「ところで、あかりはどうしてここにいるのかにょ?」

「はい、親友がトップスターになったので公演に招かれたんです」

「あかりの親友かにょ、大女優かにょ?」

「ええ、平田先生はご存知でしょうけど」

「平田先生と関係あるのかにょ?」

「そういえば私にも招待状が来ていたな、あかり殿の招待券は?」

あかりはバッグからポスターを取り出した。

「美香が出るから楽しみなんです」

「そうだろうな、私もうれしくて10枚買った」

「美香ってだれにょ?」

「ああ、私の姪で、あかり殿の親友だ、今は劇団員をやっている」

「劇団員かにょ、まあ、女優には近いにょ」

「で、今度美香がトップスターになったから」

「公演があるんだよな、ん、今日ではないか。しまった、それで来たのか」

「はい」

「チケットは私が10枚あるが、あかり殿はいいとして、全員入れるな。よし、今日は観劇と行こう!」

「平田先生ものんきだにょ」

「それはおまえにゅ」

「そうね、ん、ちょっと待って、平田先生、このチケットちょっと見せてください!」

「うさださん、今日の日付で間違いないと思うが、どうかしたのか?」

「こ、これって、ちょっと、宝塚歌劇団花組公演って書いてあるじゃない。あかり姉さまの親友って・・・」

「美香は宝塚のトップスターなんだ」

「えええーっ」うさだはその場に倒れた。

「うさだのやつ、何驚いているんだにょ?」

「冗談じゃないわよ!宝塚なんていったら超有名な劇団じゃない!」

「そう、はっきり言ってあかり殿など目じゃない。それくらいレベルが違うんだ」

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