13.やってきたUFO

第13話

その頃、上本町のホテルの前にパンダ型のUFOが止まっていた。

「ここだぴょ、でじこおねえちゃんがいるのは」

「はい、ピョコラ様」

「あっ、いた、でじこおねーちゃん」

「ぴよこかにょ、今は相手しているひまはないんだにょ。世の中大変なことが起きる前触れだにょ」

「でじこちゃん、友達かい?ほう、これはまたかわいい。それにその3人は獣医殿と歯科医殿と内科医殿か?」

「どうして私たちの正体を?」

「お前らの正体なんて平田先生にかかったらバレバレにょ」

「そうよ、相手は東大教授よ!」

「口からバズーカ!」

平田先生は鏡を取り出し口からバズーカを跳ね返した。

「でじこの目からビームも平田先生にはきかなかったんだにょ。おまえらでかなうはずがないにょ」

「ピョコラ様」

「どうだ、君たちも一緒に朝食を食べないか?」

「こいつらと一緒に朝ごはんかにょ?」

「食事は大勢のほうが楽しい」


「朝っぱらからたこ焼きと串カツかよ」

「おいしいぴょ」

「大阪名物だからね」

「そうね、せっかくきたんだから食べないと」

え、とでじこは声を上げた。

「あかりにょ」

「はい、うさだあかりです、おじゃましてます、平田先生」

「ところで、なんでおねえちゃんはあわててたのかぴょ」

「そうだったにょ、みんな聞くにょ」

「でじこちゃん、後は私が説明しよう」

そう言うと平田先生はみんなよく聞けと言い出した。

「単刀直入に言おう、ここ数ヶ月のうちに世の中が劇的に変わる前兆が現れたのだ」

「なんですって?」

「私は歴史学者だから分かるが、過去の歴史において世の中が変わったという前兆には常に白い虹が現れて太陽を貫いたとある。それが今日の朝、出たのだ」

「なんだぴょ?それじゃぴよこたちがお金持ちになるのかぴょ?」

「お金持ち?」

「こいつら貧乏なんだにょ」

「なるほど、それもあるかもしれない。逆を言えばあかり殿がアイドルから転落することもありうる」

「あかりが女優じゃなくなるのかにょ?」

「それくらいの変化が世の中で起こるということだ」

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