14.水郷田名の鮎

第14話

相模原市の淵野辺からさらに西へ行くと、大きな川と橋が見えてくる。

相模原市田名である。ここは「水郷田名」といったほうが通りが良い。

多くの川が汚された中で、水郷田名では平成の世になるまで岩魚や鮎が取れた。

そこからさらに行くと、厚木市の半原という大変寂れた町に出る。

ここに私の家の墓がある。もう長い事行ってないのだが、昭和60年代になってもビン入りジュースの自動販売機があった。

今となってはビン入りジュースなど私が語り部で子供たちに聞かせるしかないが、ペットボトルが出回るまでは、ジュースはビン入りが普通だった。

自動販売機ではビンがごとんと出てきて、そばにある固定式の栓抜きで栓を抜いた。今でも古い客車やバスに乗ると座席に栓抜きがついていることがある。

ところが、いまやジュースはペットボトルに取って代わり、ビールでさえ駅でビン入りはない。コンビニの一部でかろうじて見かけるだけだ。

だが、地球環境が叫ばれている時代、メーカーはもう一度ビン入り飲料を見直さねばならない。

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