8.町田のマラソン道路

第8話

小田急はJRとは積極的に乗り換えの便宜を図り、各乗換駅では乗り換え切符を発売している。だが、小田急の駅で唯一乗り換え切符がない乗換駅がある。

それが町田だ。人々は狭い商店街の中を走りながら乗り換えていた。

誰言うとなく、この道はいつしか「マラソン道路」と呼ばれていた。

昭和50年代になると、さすがにそんな状態は許されなくなった。

当時の新原町田駅は現在丸井BEの二階にあった。

この隣の敷地に駅を移して、小田急百貨店の支店を作ろうとした。

結局、新宿とは別法人で「町田小田急百貨店」が設立された。

国鉄のほうは話し合いが難航したが、結局八王子側に駅を700メートル移し、

町田市から補助金を出すことで話がまとまった。

こうして1979年、現在の町田駅が完成した。

現在は色あせているが、完成当時の小田急町田駅は一面が黄色に塗られていて

人々の目を引いたものだ。

現在、町田駅の東側に鶴川方面バス発着所があるが、かつては町田駅のバス乗り場はここしかなく、あとの路線は1979年以降にできたものである。

東急ハンズの隣に町田バスターミナルがあるが、そこがかつての国鉄原町田駅のあとだ。

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