生活保護の闇
第49話
また大変な情報が入ってきた。ハッピーネットワークはなんと生活保護の受給マニュアルを作り、主宰自らが実践していたというのだ。
「家を持っていて生活保護が受けられるか」という指摘もあった。そこで私が調べたところ、資産が5000万円以内であれば、家を持っていても生活保護が受けられるのだ。
その他預貯金が二か月分の生活費があればよく、それもあちこちの銀行に預金を分散していればわからない。ネットにより遠くの銀行での口座開設も容易になった現在、これを調べるのはなかなか難しい。中にはそうした方法を駆使して生活保護で家まで建ててしまった不心得者もいるという。
さて、私はH氏の自宅を訪ねたことがあるが、京急線浦賀の駅の南側、警察署と海を見下ろす高台にあった。しかし日当たりは悪く、おそらく安い中古住宅を買ったのであろう。二階建てだが、敷地面積は100平方メートルもない。評価額は一千万円もない。また、玄関の前には小さな墓地と竹藪がある。涼しくて気味が悪い土地だ。
しかしこれでも家は家である。家としては価格が安くとも、そう簡単に建売中古を買える現金を用意するのは並大抵のことではないから、よほど会員から金を巻き上げたことがうかがえる。
気になるのは、H氏の収入そのものは減っているが、会員一人あたりの負担額は時を追うごとに増えているということである。
2007年には投稿者1人当たりの月平均負担額は4,000円程度であったのが、2012年には5,000円を超えている。つまりは少なくなった会員たちに過重な負担を強いていることである。社会人としては少なくない負担だ。同人をやる者にとってはそれほど大きな負担ではないが、生活していくとしたら決して無視はできない金額である。金額的には詐欺とは言えないが、これを200人に対して行っていることと、勧誘に際して案内文にもメールにも、さらにはホームページにも十分な案内や一年間にかかる費用の概算、さらにはハッピーカードなどの義務を明示していないことが、結果的に詐欺その他の犯罪行為とされてしまうのだ。
勧誘にあった人はもちろん、現会員の方々にもそれを踏まえたうえで理解してほしい。
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