第44話




自分の妻は、理解することは無理らしい。



「っっ、もう、良いわ。」


「・・何?」


「貴方とは、離婚よ。」




勝ち誇る佳代は、歪に笑っている。



性悪のごとく、醜い顔で。




「分かった。」


「え?」




強張る佳代の顔。




「何だ?俺に引き止められるとでも思っていたのか?」



鼻で笑う。



俺が引き止める訳がないだろ?




「っっ、」



佳代の顔が赤らむ。



「・・はぁ、図星か。」



昔から、佳代には短絡的な所があった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る