第43話




****



帰り着いた自宅。



疲れきった己の身体を、ソファーに凭れ掛からせる。




「っっ、貴方、一体どう言うつもりなの?」



詰め寄る佳代に溜め息を吐き出す。




「・・何がだ?」


「どうして、あんな女の言いなりみたいになったのよ!?」


「・・佳代。 」





どうやら、何も分かっていないらしい。




「あれが、最善だったからだ。どうやら、お前には分からなかったようだがな。」



鼻を鳴らす。



社交の場に出られる血筋なら、分かるものなのに。

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