「っっ、貴方！？」

佳代が甲高い悲鳴を上げる。

「どうして！？どうして、私達が帰らなくてはいけないのですか！？」

「お前は、黙っていろ。」

冷ややかな目を向け、佳代の腕を掴む。

「では、高崎夫人、京極夫人。今日は、これで失礼をさせて頂きます。」

・・俺達夫婦に、居場所はないのだ。

今、この場に残っていても。

「っっ、痛いっ！」

高崎美夜と、主催者の夫人に退出の挨拶を済ませ、喚く佳代を引きずって、俺はその場を辞した。

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