第6話 我陰キャ神・ヒキニートなり
こうゆう時は恋バナだよね。
「アリスたん…いや、アリスさんは好きな人とかいるんですか?」
「好きな人?んーいないかな…」
なるほど、このアリスたんはまだフラグを立てる前ということか。ということは今が1番イベント回収を出来る時期ではないか!!
「あ、ちなみにヴァイオレットた…様は好きな人います?」
「……ちょっと待って頂けるかしら」
横で読書をしていたヴァイオレットたんにも話しかける。ヴァイオレットたんはなんだか不機嫌そうだ。…読書中話しかけたからか?
「何故私もその低俗な会話に巻き込まれているのかしら」
「え?仲良くしようと思って」
それにここは教室。
クラスメイトが話をすることになんの違和感もないだろう。日本ではくそ陰キャの私だが、異世界、しかも大好きなゲームの世界ならば陽キャのような行動にだってでれる。これぞ異世界マジック!!
「ヴァイオレット様にも好きな方がおられるのですか?」
「…貴女には関係のないことですわ」
アリスたん、相変わらず天使。目がキラキラしておる。対するヴァイオレットたんも少し頬を赤らめて乙女してるかんわいい…
「そう聞く貴女には好きな方がおられるのですか?」
「え、私ですか。私みたいなモブ女の恋愛なんてつまんないですよ」
「そんなことないって!Aちゃんは好きな人いるの?」
やっべ。美少女2人から見つめられてる。どんなギャルゲーの主人公かよ私。いや、これエロゲーだしそういう展開も本編であったけど、それは私あって私でないプレイヤーを見ているものだし、というかこの状況やばい。尊死しちゃう。心臓がもたん。
「なになに?楽しそうじゃん」
突如、声を掛けられたので心臓が止まった。
と、思ったが意外と私の体は丈夫だったので大丈夫だった。
「レイスさん!」
「馬鹿庶民!レイス様でしょうがっ!!」
レイス…様??
レイくん!!!???
目の前には陽キャそのものと言わんばかりのキラキラオーラを纏った青年がいた!
ヒロインの友人Aになったので、とりあえず悪役令嬢との仲を仲介します。 墓守 @ro1014
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