「うさこがドジったのが山本みたいなやつの前でよかったわ。ありがとな」

「あのっ、ありがとうございましたっ」

そう何度もお礼を言われると、結構照れる…!!

「とんでもないっす！　またなんかあったら言ってください…！」

「……おー、そうする」

なんかあったらって何だ俺…!!　と再度悶え始めようとしたところ、柊先輩がくすっと笑ってそんなこと言ってくれるもんだから悶えずに済んだ。

寧ろ川内先輩も可愛くお辞儀してくれちゃったりなんかするもんだから俺は悶えるのも忘れて再度お辞儀をし返した。

「率直な疑問なんだけど、なんでうさこって何もないところでこけんの？」

「私にもさっぱり…隼人くんはあんまりこけないよねっ…」

「……いやまあ普通そんなこけねーわな」

「た、確かに…」

「……それ貸して。今、うさこがまたぶちまける映像が見えた」

立ち去って行く二人の後ろ姿とそのやり取りを見ていたら、柊先輩がモテる理由が凄く分かった。

凄い気を許してそうな藤堂先輩とのやり取りでも妙にイケメンオーラ出てたけど、通常時でもイケメンすぎる。

さらっと紳士だよなぁ。酷いこと言ってそうな割に、実は言ってることは遠回しだけど紳士だし。

あ、断じて俺が柊先輩に恋心を抱いているとかそういうわけじゃなくね…！

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