第7話

「あ…パパっ!!」




みゆがそう叫んだのはたい焼きを食べ終わり、また親探しを始めようかという時だった。



カートから飛び出したみゆはそのまま全速力で父親らしき人のところへ行き、嬉しそうに笑っていた。




みゆの父親は顔にまで優しさがにじみ出ていて、人に嫌われたりしないタイプなんだろうな…と思った。





「お兄ちゃん、ありがとう!ばいばいっ」




本当に嬉しそうな顔をして俺に手を振るみゆに、慣れないながら手を振り返すと、みゆの父親と目があった。




みゆの父親は優しい笑みを浮かべながら俺に深々と礼をするとみゆと手を繋いで人混みに紛れて消えてしまった。




みゆもきっと将来は優しい人間になるんだろうなと妙な妄想を膨らませながら、「アカリに小言いわれる…」と、どんよりした気分で家路についた。

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