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「めろんのはやとちりだったんだから、謝ってよ」とうさぎの長い耳をぴんとたてながら、不満そうな顔をしてれもんは言った。

「日頃の行いが悪いからです。れもん。あなたがこっそりと食堂に忍び込んでいることは、お料理担当の私はちゃんと知っているのですよ」とすました顔でめろんは言った。

「まあまあ二人とも。喧嘩しないで。もう解決したことなんだからさ」と笑顔でりんごは言った。

 みかんも頑張って、そのあとで二人にちゃんと仲直りしてもらった。(少しの間、二人は口を聞いていなかったけど、それくらいの喧嘩はいつものことだった)


 それから少ししてお嬢様は数日の間、お屋敷をお留守にした。どうやらお嬢様の家族の誰かにご不幸がおとずれたとのことだった。(詳しいことはみかんにはよくわからなかった)お嬢様は真っ暗な服を着てお出かけをしていって、真っ黒な服を着てお屋敷に戻ってきた。真っ暗な服を着ているときのお嬢様はずっとお人形のような無表情の顔をしていた。

 お嬢様がお屋敷をお留守にしている間は、天気が悪くてずっとお外では雨が降っていた。

 それからいつもの真っ白な服を着て(お天気も良くなって)お嬢様はいつものように明るい太陽のような笑顔で、みかんに「おはよう。みかん」と言ってくれた。(お嬢様の笑顔が見られてすごく嬉しかった)

「はい! おはようございます! お嬢様!」とみかんは大きな声で元気よくお嬢様にお返事をした。

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