『モノルール』

やましん(テンパー)

『モノルール』


 この世界の掟はただひとつ。


 『果てしなく殺し合うこと。』


 そのためには、和平を結ぼうと、連合体を作ろうと、ウソをつこうと、どんな政治体にしようと、どんな武器を作ろうと自由である。最後は、殺しあいをすること。それが、唯一の、この世界のルールなのである。



   😳😳😳😳😳😳😳



宇宙長官(以下長官)

 『まったく、どこにあるのですかな? こんなむちゃくちゃな世界は?』



モラル騎士長


 『おとめたち超銀河団、大銀河系内第250000000025太陽系にある、地球と呼ばれる惑星です。』



長官

 『ほー? 行ってみたいな。』



騎士長

 『まあ、到着するまで、持ちませんなあ。そのくらい、あそこは、危険すぎます。野蛮で、残虐で、はなしにならない。』


長官

 『😡宇宙の覇者である、わたしが行くというのだから、持たせなさい。』


騎士長

 『はあ。そんな、ごむたいな。』


長官

 『頭をはねるぞ。』


騎士長

 『わかりました。わかりました。では、お庭に持ってきましょう。ほい。🎩』


長官

 『よいよい。🙆』



 長官館ヤカタの庭に、地球現れる。



長官

 『小さいなあ。』


騎士長

 『まあ。こんなものですな。』


長官

 『代表者と、話ができるか?』


騎士長

 『おまちを。……え、地球連合議長どのであります。』


地球連合議長

 『まったく。いま、あちこちの、紛争処理で忙しいのです。ここは、どこですか?』


長官

 『ここは、あなた方の宇宙の首都である。さて、いましがた、騎士長から、あなたがたのルールを聞いたが、これこれしかじか、それに、相違ないか?』


議長

 『まあ、そうですな。』


長官

 『変えてもらいたい。危なっかしくて仕方がない。』


議長

 『むりですな。それは。何故ならば、地球生命体は、そのルールにより生き延びてきたからです。もちろん、沢山の種が滅びたし、われらもやがて遠からず、間違いなく滅びるでしょう。もはや、時間の問題だ。残念ながらね。ほんと。しかし、また、新しい種が台頭する。それを繰り返しながら、やがて、地球は死滅し、太陽も滅びるが、宇宙もまた、やがては滅びる運命にある。違いますかな?』


長官

 よっこらしょ、と立ちあがり、一段低い縁側に降りてきて、丁寧に座り直した。


 『あんた、いい線いってるねえ。気に入った。しかしなあ、やはり、他の宇宙の生き物に悪い影響があるんだ。現にこの偉大な騎士長でさえ、地球には行きたくないと言う。そらあ、良くないなあ。いっちょ、ここは、多少でも、譲ってはくれまいか。』


議長

 『わたしが決められないし、地球の誰も、まず、同意はしません。無理ですな。無理でしょう。まったく歯がゆいですがね。』


長官

 『こんなにまでして頼んでもだめか?』


騎士長

 『おいおい。議長さん。ここは、正念場ですぞ。』


議長

 『むりですなあ。うなぎさんに、にゃんになれ、と、言っているようなものですから。』


長官

 『ふん。そうか。まいったな。よし、じゃあ、こうしよう。今日からは、あなた方が、宇宙の覇者である。ここは、あなた方に譲りましょう。ただし、今後は、あなた方の一挙手一投足が、宇宙の運命を決めることとなる。あなた方が滅びたら、この宇宙も滅びる、と。それが良い。騎士長どの、準備いたせ。』


議長

 『ちょっとまった。あんたたちは、どうする? え?』


長官

 『我々は、別の宇宙を立ち上げる。それだけだ。それこそが、我らのモノルールである。では、お任せいたします。頑張ってください。これにて、あ、一件落着〰️〰️〰️く。』



 長官たち、不意に。消える。




 🌏️🌎️🌍️🌍️🌏️🌍️🌍️🌍️🌎️🌏️




      おわり






       🙇




   🐼🐻🐰🐨🐥🐙じーっ!








 


 

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『モノルール』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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