第4話
目を惹く甘ったるい容姿に高い身長、ふんわりとしたパーマのかかったベージュの髪の毛、加えて自分の魅力を十二分に理解した上での立ち振る舞い。
そして、県No.2のチームであるSirenのトップという肩書き。
絶対的な権力を持ち男女問わず憧れ、敬われ、まるで何もかもを手に入れているかのような男。
でも、
「………リ、」
「ん?」
「…英梨、もうちょいくっつかせて」
「…うん」
後ろから回る華奢なくせに筋肉質な腕にあたしはそっと自分の手を重ねる。
今にも消えてしまいそうな、溶けていってしまいそうな甘い声でそんなことを言われて断れる人間が居るだろうか。
…こんなにも愛に飢えた人をあたしは見たことが無い。
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