第10話



「大丈夫、不器用でも下手でも、莉茉ちゃんなりの愛し方をすれば良いの。」




どんな莉茉ちゃんでも、暁は全てを受け入れ、最後まで愛し抜く。









高崎の血が、そうさせるのか。








それとも、本人達の資質なのかしら?





「莉茉ちゃん、恋愛に正解なんてないのよ?」




「っっ、」




涙を流す莉茉ちゃんの頭を優しく撫でる。




「暁なら、どんな莉茉ちゃんの事も愛してくれるから。」





そう、育ってくれた我が子を誇りに思う。




「それに、愛し方なら暁がちゃんと教えてくれているじゃない?」



「え…?」




私の視線の先には、暁が散らしたであろう赤い華。





「っ、!!」




意味を理解した途端に真っ赤になる莉茉ちゃんが、微笑ましいぐらいに可愛い。

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