第6話



「あのね?」




「はい?」




「実は、私と頼さん、親が勝手に決めた婚約者だったのよ。」




私が中学1年で。






頼さんが高校3年生。








それは、ある日の突然で。







不釣り合いな私達は、お互いの親の身勝手な考えと、打算から婚約者と決められてしまった。








当人達の気持ちなど、考慮なく。




「……それなりの家に生まれたなら、政略結婚は当たり前なんでしょうけど、頼さんも不満だったんでしょうね。」





「お父さんが、ですか?」




「そう、私と婚約した後も、多くの女性と身体だけの関係を持っていたもの。」




その“遊び”は、以前からだったけど。






正式に私と婚約した後も、それは変わらず。






頼さんは、次々と女の人と遊ぶようになっていった。

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