第8話私の運命の相手‥‥ 完結

『いらっしゃい!ようこそ僕の神界へ』

「え!真っ白で何も見えないのに声だけ聞こえるわ!でも、よく見ると白い輪郭が見えるわ!」


『へぇ〜キミすごいね!僕の存在を認識できるんだ。キミから少しだけ神気を感じるね!だから僕を認識できるんだね』


「ワシには何にも感じないぞ!声は聞こえるだけだ‥‥」

 アリスは神気があるから神様を認識することができるがネオは神気がないので神を認識できない。


『僕ってすごい神だから神気を扱えないと僕を見る事できないんだよ!だから気にしないで』

 気さくに話しかけてくれた。

 この神界は前の神界と似ているが神気の濃度が別次元だった。


『あれ?キミもう少しで魔神になっちゃうね!あ、そうか!だから僕の所に送ってきたんだ!そうか、そうか、わかった!キミの次の転生先が決まったよ!』


「え!私魔神になっちゃうの!?ど、どうしよう!」


『心配しなくて大丈夫だよ。魔神にならないようにキミをあの男の子の妹にするから。その子とても強いんだよ!さっき魔王をワンパンで倒しちゃったんだから!そこにいる元魔王の黒竜程度ならデコピンで消滅しちゃうよ。まあ、その子の近くに入れば魔神にはならないから安心して』


「う、嘘だ!ワシは信じんぞ!神だからって出鱈目言うな〜!」

 ネオは自分がデコピンでやられるわけがないと思い憤慨した。


『そんなに怒らないでよ!じゃあ特別に見せてあげる』


白い空間に映像が映しだされた。魔王と小さな子が




『じゃあね、魔王』

自分の拳に神気を溜める

ブォーーーーーン

 『なんじゃ!この気は?勇者以上じゃないか!いや違う、神気じゃないか!なぜ、神がここにいるんじゃ〜〜〜!神がこの世界に介入していいわけあるか〜〜』


『神じゃないし、普通の村人だし、バイバイ変態魔王』


 ズゴ〜〜〜〜〜〜〜ン!!!


魔王城が半分消滅し拳の射線場にあった山も消滅し辺りいったい焦土と化した!


プツン!映像が終わった。


「な、な、な、な、こんなのあり得ない‥‥これが本当ならワシはデコピンで消滅してしまう‥‥」

ネオは魂のままなのに気絶しそうだ。


「こんなに強い人がいるの!?私がネオと戦った時は半日かかったのに‥‥次元が違いすぎる‥」


『だからいったじゃん!強いって!これでまだ本気じゃないんだよ驚きだよね!神気全解放したら、この世界滅ぼせるよ!一瞬で!』


「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」」

 2人して絶句していたがアリスはあの子の事が頭から離れられなかった。今までにはない感情に陥っていた。もしかして‥‥この子が‥‥


『大丈夫?どうする?違う世界「いきます!この世界に!神様よろしくお願いします」』


『キミすごい食い気味だね!じゃあ、キミは決定だね!そこのキミはどうする?』


「‥ワシお前の相棒じゃから‥‥一緒に行く」

あんな化け物がいる所に行きたくないがアリスのために行くことを決心した。

『そんなに怖がらくても大丈夫!無闇やたら攻撃してこないから!

 あの子はね強いんだけどね精神が弱いんだよ。だから2度も死んじゃったんだ。キミもあの子のこと気にしてあげてね!』


「はい!私に任せてください」


『フッフッフ!元気のいい子だね。キミ達は違う神界から来たから能力は全てリセットされるから気をつけてね!今まで通りにはいかないよ。でもレベルを上げていけば前より強くなるよキミ達ならね!黒竜くんはキミの従魔として登録しとくね!キミの魔力が上げれば召喚できると思うよ。それまで離れちゃうけどね。もう転生させていい?』


「ネオ!私が召喚できるまで待っててね!」


「ハッハッハッ!それまでに前より強くなっとくわい!またな相棒!」


『別れの挨拶もできた事だし!いくよ!"転生転移』


2人は別々の場所に転生し、また近い内に一緒になるだろう。‥たぶん



白い空間にまた神様一人になった。ポツンと言葉を発した。


『アリスちゃん友和をよろしくね』


ーーーーーーーーーーー


とある辺境の村で女の子が産声を上げた。

「オギャー!オギャー!オギャー!」


「産まれたぞ!?ナンシー!女の子だやった〜」

男は嬉しさの余り大声を出してしまった。

「うるさいわよ!ゲイツ」 

 ふ〜ん今回のお父さんは優しそうだけど暑苦しそうね。

「悪かったよ!はい、赤ちゃん」

 お母さんに私を渡した。

「あなたがあの方に選ばれたのね!あなたのママよ!これからよろしくね"アリス」

 ち、ちょっと、あの方って絶対神様だよね!あと私の名前知ってるし!絶対私が転生者だってバレてるじゃない!

「アリスか!いい名前じゃないか!アリス俺がパパでちゅよ」


「母さん僕にも!僕にも!」

「子供みたいにないい方なんて珍しいわねカイン!はい、あなたの妹よ大事にしなさい」

 私は小さな男の子の腕の中に納まった。

「うわぁ〜かわいいな!もしかしたら僕の妹は天使かも!羽生えてたら大変だ!飛んでいなくなっちゃうよ!」

 私のこと天使だなんて‥


『私の運命の相手‥‥‥やっと見つけたわ!カインお兄ちゃん』




ーーーーーーーーーーーー

その頃ネオは?

 パカン!卵が割れた。まだ誕生したてなのでトカゲサイズの黒竜だ。周りは真っ暗な森の中で邪な気配で満たされていた。

「キュー!キュー!」

 ここはどこじゃ!真っ暗でわからん。嫌な気配がするから早くここから離れないと!あ、あそこから光が漏れてる!まずは光の方にいこう。

「シャーーーーー!!」

 そこには巨大な蛇が待ち構えていた。

「キューーーーー!?」

なんじゃこりゃー!もう駄目じゃ!アリスすまん!ワシこの世界で生き残れる自信がない‥‥ だから早くワシを召喚してくれ〜〜〜〜〜!

「キュ〜〜〜〜〜〜〜(涙)」





 ネオはアリスが育つまで生き残ることができるのか?それは作者もわからない‥‥‥


 

 

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婚約破棄されました!でも気にしません!だって私の正体‥‥だもん FRIDAY @ccmasaki

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