弟子①

 通路にシェイプシフターにやられた誰かの骨が残されている。


 俺は手を合わせて冥福を祈った。


 今ので手に入れたカードを、ひとまず確認する。


 遺体のある廊下ではやりたくないので、近くの部屋に入る。


 テケリリにスクリーンを出させた。


 今倒した、融合したシェイプシフターのうち、1体はおそらくまだ誰とも戦っていなかった。


 その分が15枚。


 もう1体は既に1人犠牲になっているので、30枚。


 合わせて45枚が俺の手札に加わっている。


 かなり手数が増えたが、RやSRが三割近く被っている。


 限界突破も全てマックスになっているから、まったく要らない。


 さっきの子を見つけて、あげるか?


 いや、交換だから一方的にあげることはできないのか。


 SRなら、彼女のRあたりのカードと交換すればいいか。 


 キャリーバッグを持ち、あの子を探そうと歩き出した。


 だが、ドアに行く途中で。


 ズドン!


 俺の足元の床のコンクリートが、ガラガラと崩れた。


「うおあ!」


 穴が開き、俺の体は仰向けに落下していった。


           ◇

 

 ぐにゅん


 背中に気持ち悪い、柔らかい感触がある。


 ホコリが煙になって舞う。


 床が抜け落ちたようだ。


 真上の天井がぽっかり穴が空いているのが見える。


 何だか分からないが、命拾いした。


 目を動かすと、視界の上の方にさっきの女子高生がいた。


 彼女は俺の方を見て、完全に硬直していた。


「な、ななな」


 俺はその光景が、一瞬理解出来なかった。


 彼女は下半身に何も身につけていなかった。


 スカートが、ない。


 みせパンというのだろうか、厚い布地のパンツが足首のところにかかっている。


 片足を上げていた。


 それが、真下から見えてしまった。


 ブレザーの内側から見えるお腹、小さなへそ、その下の茂み、さらに下の……


「きゃああああああああああっ!」


 少女の絶叫が響いた。


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