第6話:旭ヶ丘町(あさひがおかちょう)窃盗事件。
ある日、
被害にあったのは5軒、全家同じ手口で家の中を物色されてお金や貴金属などが
盗まれた。
当然、犯人逮捕に向けて警察が動きはじめた。
もちろん渉も操作に参加していた。
だけど窃盗犯は案外用意周到で、防犯カメラにもその姿は写っていなかった。
現場検証でも犯人を特定できるような証拠もでなかった。
警察もお手上げ・・・犯人は浮かび上がらず焦るばかりの日々が続いた。
渉の帰りが遅い時はスモモも母親も心配した。
渉がくたくたになって帰ると、さっそくスモモからの質問。
「ワタルちゃん最近帰りが遅いけど・・・なにか大きな事件に携わってるの?」
「スモモちゃんには関係ないことだから・・・」
「関係なくない」
「私に話してみて?・・・なにか役に立てるかもしれないよ?」
「これでも私、魔法使えるし、なんて言っても婦警さん志望だから」
「・・・・だけどスモモちゃんを危険に晒したくないし・・・」
「殺人事件とかじゃなくても窃盗だからって侮れないからね」
「窃盗?・・・相手は泥棒さんなの?」
「泥棒にさんはいらないからね、スモモちゃん」
「今はね、証拠がまったくなくて、お手上げ状態」
「昼間の検問や夜の近所の聞き込みもしてるんだど手がかりなしなんだ」
「私をどなたかの窃盗現場に連れて行ってくれない?」
「なにしようっての?」
「魔法と科学の癒合だよワタルちゃん」
「もしかしたら泥棒さん、見つけられるかもかも・・・」
「まじで?・・・どうやって?」
「伸縮式ハンドポインターを使って」
「このピンクのポインター、アフターイメージ・リプロダクション・デバイス「残像再生装置」って機能を備えてるの・・・」
「このポインターで窃盗にあったお家の中を照らしたら泥棒さんの残像が見えるん
だよ」
「え?そうなの、まじで?・・・犯人の顔も分かるの?それ」
「分かるよ・・・映し出された残像はデジタル保存できるからPCにデータを
移しちゃって再検証だってできちゃうから・・・」
「本当にそんなことできるなら、それすっげえ指差し棒」
「ね、だから私を現場に連れてって」
「なら、それって僕が持って行って使ったらいいんじゃないの?」
「ダメって言ったでしょ?・・・ワタルちゃん魔法使えないでしょ?」
「あ、そうかスモモちゃんそんなこと言ってたね」
「科学と魔法の融合って言ったでしょ」
「このポインターは魔法使いの私しか使えないの」
ってことで僕はスモモちゃんを連れて窃盗に合った一軒のお宅を訪ねた。
今日のスモモちゃんのパンツはピンクの水玉模様。
スモモちゃんのプリケツとパンツを見ながら窃盗にあった家へ・・・。
一応事件の操作だってお断りして現場を調べさせてもらった。
スモモちゃんは部屋の中を指輪の光で照らした。
そしたら映ったね・・・犯人が・・・いや犯人たちが・・・
泥棒は三人、一通り部屋中を移してそれを警察のPCに移して映像を再確認した。
窃盗の痕跡、そして犯人の顔もちゃんと映っていた。
そこですぐに指名手配書が全区域に回った。
つづく。
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