『ココロオドル』
朝。定期券を通して改札口を出る。これから電車に乗るであろうサラリーマンの流れに逆らって駅舎から出ると、日に暖められ始めた涼しい空気が体を包んだ。
学校指定の通学バッグを肩にかけ、両耳のイヤホンは線を通して胸ポケットのウォークマンに繋がっている。音楽を聴きながら人が少ない時間に登校し、教室で勉強するのが日課になっていた。
学校へと向かいながら今日の時間割を思い出していると、曲が変わりテンポの良い音楽が流れ始めた。自然と歌詞を口ずみ体がリズムを刻む。
日日是好日。今日もまた音楽に身を委ねるのだ。
2024/10/09
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