第43話

「勢揃い」



学校も終わり、1度帰るのも

ダルいと話しそのまま

幹部と行きたいメンバーを連れて

ローラー公園へ向かった


ローラー公園はバカ広い

ベンチの数だけで30個はある

面積も一般的な運動場6個分はある


いつも円になっているベンチを使い

すぐ近くのベンチも横になるのに

使っていた

夜は出入り禁止なので

使い放題だ


俺たちが到着すると

真人達、前川、渋谷達、この前喧嘩した

見覚えのある顔が揃っている


光ちんが

『よー、こっちだ』

と柵を乗り越えて行く

皆んなそれぞれ行きたい所から

入っていく


俺は涼に

『最悪だ』

『何がだよ』

『腹が減った』

『ふざけんなよお前相変わらず』


といつも通りふざけた笑い声を

出して歩き


俺たち勝った側は笑い合っているが、

渋谷達は何も話していない

顔を腫らした顔で無言で

ついてくる


帝南の幹部と真人や前川達は丸テーブル

を使い渋谷達は突っ立っているが、


真人が

『おい、渋谷とアキラはこっちに来い』

と言い


周りのメンバーは近くの

ベンチに座った


俺は

『おい、ベンチ1つ空けとけ』

と言い

『疲れたら横になるから』

と言うと

龍善も

『じゃ2つな』


いつものメンバーは出たよマイペース

とゆう顔をし

渋谷達は目を丸くし驚いている


光ちんが

『はっはっまぁビックリするよな、

後で説明するからよ』


と言い渋谷達の緊張も少しは

溶けていった


聖川が

『今日お前達を呼んだのはな、

別にパシリにして金取ったり、

バカにする為に傘下にする

訳じゃねーのを言いたかったのと、

同じチームでやってくか

聞く為だ』


と切り出した


俺は聖川が吹っ切れたようで

安心したので、

もう寝ようかと思い隣の涼に

寄り掛かると


『んーさっきから重てーなー』

と睨みながら笑って言ってきたので

『お前デカいから寄り掛かり

やすいんだよ』


と空気を読まずバカ笑いしている


光ちんが

『まぁ今までの事は水に流して

仲間としてやっていくかって

事だ、ちげーなら使う時は使うし

町で会えば当然むかつきゃー殴る』


渋谷が口を開いた

『仲間として迎えてくれるなら、

それで皆んな納得するよ

ただ俺たちはもう卒業だ

その辺も同じように後輩の事も頼めるか?』


『ああ、その辺は問題ねー、俺たちの

チームHeavens に入れ

JJとなら掛け持ちでもいいと

了解取ってある、バイカーで

走りたければJJに入れ、

実際、俺と豊はJJにも入ってる』


と言い選択肢も残してやった


アキラが

『暴走族に入りたいやつは?』

と聞くので


『陸、龍善、真人』

説明してやってくれ

と言うので


俺は

『連合に入ってもよ、上納金やら

先輩がどうのうるせーだろ?

俺たちは今更誰かの下について

パシリやるつもりねーからよ、

自分達で勝手に特攻服を作って

勝手に走る、浜連の集会に混じりたい

時は乱入して勝手に走る』


とんでもない話だ、

"横浜双竜西流連盟会"

(ソウリュウセイリュウレンメイカイ)

略して"ハマレン"と呼んでいた

が黙っていないと誰もが思うだろう

俺たち、横浜の南地区、西地区

の暴走族は99%加盟している。

その現実を事を考えると

普通に現実的じゃない

だが俺たちは本気だった


『最低でもいきなら幹部なら

連合に入ってもいいけどな』


と龍善が笑っている


アキラ達は空いた口が閉じない


『は?ええ、本気か?』


龍善が

『うるせーなー、本気だって

言ってんだろ、何とかなんだよ

文句があんのか?』


真人が

『今は継ぐ人間がいないチームを

3人で復活させる話もしてる、

そんなにビビってんなよ』


俺は

『それに別々のチームになっても

俺たちはずっと仲間だ

何かあれば集合して

バイカーも族も関係なく助け合うし

一緒に走る』


コイツらメチャクチャだ

とゆう顔をしているが


アキラは

『分かったよ、どのチームかは

考えて連絡するわ、

俺たちが勝てねーわけだわ

次元が違う』


と言い

渋谷が柳達を呼び

真人の前に立った

『あの時は悪かった、こんなふうに

仲間にしてくれた事も感謝するよ』


と言った


真人は

『もういい』

と言い

渋谷達は戻り


光ちんに

渋谷が

『JJの頭は誰なの?』

『ここにいる中学じゃねーが、

成宮さんだ、副ヘッドが帝南の相田さん、

お前達とタメだから話しやすいかもな、

近くの中学で潰してねー柴田中は

成宮さんがいるからなんだよ、

その上の代は浜連の総長だしな、

まっもう頃合だそろそろ潰すけどな』


『そっか、分かった何かあったら

相談させてもらうわ』


と言い色々と心配事が片付いた

のだろう、質問や雑談が多くなった

ので

俺と龍善は

立ち上がり、ベンチに移動して

横になりながら話を聞いていると

真人も『使う』と言い

空いたベンチに来た


渋谷達が

『南地区の中学全体の頭は光なんだろ?

副ヘッドはいないの?』

『やりたがらねーんだよ、見ろよ』と

ベンチで腕相撲をして笑っている

俺と龍善を指挿した


『ま、実際この聖川だな、喧嘩も

強いしいつだって冷静だ』


『えっ向こうで好き勝手やってるの

龍神で特攻隊長と風神だよね?』


『いいんだよ、アイツらは、治外法権

ってヤツだ好き勝手やってんけど

しっかり自分の事は責任持ってるし、

押さえ付けようとして、内部分裂

したら逆効果だ』

『それに、治外法権で勝手やらして

くれるなら幹部の1番下でも

何でもいいとか言い出すしよ』


アキラが

『へー、自分勝手だけど確かに

めっちゃ強いし名前も有名になるし

何よりいいヤツなんだろうなぁ

地位がほしくてたまんねーヤツ

ばっかの世界で変わってんなぁ』


『だろ?本っ当手に負えねーよ』


勇が

『敵にしたら最悪だけどな』


前川も

『間違いねーよな、危なすぎる』


そんな話をしていたらしいが

俺たち3人は

ヤン服の話をしていた

真人が白ランだろと言いだし

お前は赤のが似合うと思うぞ

など平和な話をしていた


渋谷が

『梁山とはやるのか?』


『あそこの3人でふざけてるやつらは

やる気だけどな、ムダな喧嘩しても

仕方ねーし、どうせ火種は

そこのヤンキー3人が大抵持ってくる』


と笑い


渋谷は

『そうか』と笑い

『まだ知らない会っていない

強いヤツらはいるから

何かあったら連絡を取り合おう』


と言い大方の話は終わった

ので、グダグダしていると


聖川が俺に

『ちょっと自販機行こう』


と坂の上にある所まで

歩いて、上のベンチで話す事にした


『お前光ちんに俺をNo.2にとか

なんか言っただろ?』

『ははっ、別に俺の思った事が

通じたんじゃない?』

『お前と光ちんは多分1番長い

付き合いだし、お前の言う事は

重視してるからな、お前が

動いたのはすぐ分かるんだよ』

『実際お前がNo.2のがいいし、

副ヘッドとかじゃなくて

なぁなぁな感じで役割もないし

いいじゃん』

『それもお前が言っただろ』

『知らん、でも親友がお前で

良かったとは思ってるよ?』

『話逸らしやがって、でも

色々言いやすかったし良かったよ』


俺は春風が近いなと思いながら

『ふーっこんな感じが続けばいいな』

『続くよ、お前はまず年少に入るなよな』

『ふっ間違いねーな、もう少し

こうやって仲間と遊びてーからな』


3年の卒業と共にその後も

変わらずいるのかな、と

心の中で思っていた

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