第35話

「No.2」


色々なチームがある

不良界にとって長くTOPでいる為には

No.2の存在は

最も重要な役割でもあり、

大事なポジションだ

組織はNo.2で決まると

言うのが自論でもある


頭が組織を力で抑えている場合は

No.2がバランサーになり

頭が組織を計算で抑えるタイプなら

No.2が力で抑え込まなければ

ならない

しかし、そのバランスが

崩れた時、最悪組織は崩れる

No.2に信頼が付きすぎた場合や

力を付けすぎた時

頭と対立するし、

メンバーはどう動くか

正解を責められる

いわゆる空中分解になるキッカケだ

それは大きければ

大きいほど

No.2が野心を主張すれば

するほど

顕著に現れる

大きい組織で力で選ばれたなら

頭も余裕があるわけじゃない

負ければ転落だ

タイマンで

大した事ないなど言われたら

この先の不良人生が変わる

そしてガキの頃の力関係は

大人になっても生き続けるものだ


その点真人は最高のNo.2

だろう

勇には逆らわないが

実際は真人の方が有名で

先輩からは光ちんが圧倒的だが

タメなら真人の方が有名だ

怖がられ、名前を売る為に無茶をする

それでもNo.2で満足している

学校に不良が多いわけでもなく

このバランスは絶対に崩れない


俺も分かるが、派手な格好をして

喧嘩も不良や反抗して来るヤツには

無差別に売り

名前も有名なタイプは

負けは絶対許されない

格好だけと言われるのが

一番恐れる事だからだ


だから分かる


この同じ相手に2度負ける事になり、

相手が上だと認めるしかなくなる

一戦は絶対負けられない


真人が立ち上がった

いつものリーゼントに

垂らした前髪を赤にして

数人がかりとはいえ

負けの気分を入れ替えた


『9人目』


いよいよ、今日のメインイベント

の2戦のうちの1戦目だ

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