第34話

「先輩達」



俺は

『真人の相手まだ出て来ねーじゃん』

と話しかけると

真人は

『さっき柳ってヤツ来たけど

 勇が行ったからな、

 でもまだあの時のヤツはいるから

 出て来る必ずアイツは』


と話して

 前川も

 『負けられねーなー』

 と言い

 前川は

 『1番負けらんねーのはお前だけどな、

 相手は頭で最後だろ』

『俺が負けるとでも思ってんのか?

 お前やっちまって俺が2回出よーか?』


 前川が

『いや、ただのプレッシャー

 だなって例え話じゃんかよ』

 

 『ただでさえセッカチなのに

 仲間やられて我慢してんだよクソが』

 と付け足し


円になっているヤツにも

『歯見せて笑ってんじゃねーよ

てめーら』と怒鳴り


 

苛立ちが我慢出来なくなっていた


 『8人目』


 前川が立ち上がった


 浦学メンバーが

 [前川ーやっとだーやっちまえー]

と叫び出したが、顔が凍りついた


 相手が歩いて来る

 金髪にロン毛

 190以上はある

 ガタイでは2人共中学生離れした

 重量級だ

 

 『お前が浦学の頭か、俺も能見中の頭だ、

  こっちも負けれねー』


豊が

 『どうだ?』

と俺たちに話しかける

 光ちんが

『そうだなー、アイツの

 先入観で相手が上とかゆう

 決めつけが出なきゃいいな』

俺は

『つーか負けたら浦学3バカの

 先輩にまたやられるな』

 『まぁ良くも悪くも1番

 先輩には焼き入れられてるからな』

『ガタイもいいし、気持ちが

 強けりゃな、もったいねー』


と話していたら

 始まっていた


 前川のパンチがキレイに

 入ったが、次は相手のパンチ

 

 どうやら話し合いで、序盤は

 順番に殴り合う形になったようだ


 “バチン""バチン"

 とずっと鳴り止まない


 真人が笑って

『この展開は前川だろ、

 なんせ殴られ慣れてる』


 と言い


 『確かに』

 と皆んなが思った


 10分以上、数にして数十発

 近く殴られた

 相手の体勢が完全に

 崩れた後ルール関係なくなった


 前川が頭突きを入れ

 とにかくどこに当たってもいい

 と見てて思う程

 頭から顎まで何発も殴り

 倒れるまで休まずずっと

 止むことはなかった


 前川は勝った瞬間

 ハァハァと息を荒げ

 膝に手を当て、なんとか立っていた

 さらに相手の足を何度も革靴で

 踏み潰している


 形成逆転が余程怖かったのか

 このチャンスを逃さないとゆう

 のが伝わった喧嘩だった


 俺たちガキでもなく、

 立ち会い人もいない

 当然仲間もいない状態では

 多分普通は皆んなそうなると思う

 もし、襲われて相手が攻撃的な

 状態だが

 何とか撃退した!と思っても

 起き上がって来ないか

 追いかけて来ないか

 不安だろう


 絶対に勝った、終わったと

 確信が欲しかったのだろう


 顔を腫らして、鼻と口から

 血を流しながら戻って来る前川に


 [浦学最強ー 良かったぞー]


と浦学メンバーが叫ぶと


 俺たちの後ろに浦学の先輩がいた

 浦学メンバーが凍りついた

 理由だった

 1つ上の浦学3バカの2人JJメンバーの

 大善さんとチャッキーさんだ

 『よう、前川はギリギリだったな』


 光ちんは

 『おーなんだよ来てたのか?

  大丈夫だよ前川は勝った』

 JJでよく合うし、光ちんはJJでも

 特別扱いでタメ口だ

 

 集合し、浦学は直立不動で挨拶をして


『おつかれ様です』とデカい声を張った


 

 俺たちは

 『おつかれーっす』

と挨拶し、

 俺は大善さんに

 『ボンタン早く下さいよ』

と以前言っていた話をした

 『今日持って来てねーからまたな』

『いつもそれだよー』

 と話していた、

 まぁ大善さんはめちゃくちゃ

 縦も横もデカいので多分履けないが


 チャッキーさんが

 『勝ってんの?』

と聞き

 先輩にも生意気な真人が

 『勝ちは決まりだよ』

と言った


 チャッキーさんが

 『浦学の頭が出るからよ

気になって来たけど、命拾いしたな前川』

と言い


 JJの先輩とガリーに

 久々に会って来るかな


 と言い歩いて行った


 前川が戻ってくると

 光ちんが意地悪な顔で

 『大善とチャッキー来たぞ、

 良かったな勝って』

と言うと

 『えっマジ?目が腫れて

 見えにくいんだよ』と言い

 俺が

『立ち会い人のとこで

 話してるよ』と言い

 前川は走って行った

 『こんにちはっす、お疲れ様です!!』


 聖川が

 『マジでブルブルじゃん浦学、

 相当キツイなシゴキがアレは嫌だわ』

光ちんは

『うちがアレなら戦って対等に持ち込むな』

俺も

 『じゃなきゃ一個上だから

 2年間だろ?我慢出来ねーよ』


と話していた

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